ニッチビジネスの見つけ方・差別化の仕方②【未来のニーズを読む】
この記事では、『スモールビジネスのためのニッチビジネスの見つけ方・差別化の仕方②』として、
『すでにある現象が起こっているが、まだその影響が現れていないもの』
ということにフォーカスしてご紹介していきます。
今回はちょっと抽象的でわかりにくいかもしれませんが、
『これから先の未来を見据えてあらかじめ差別化の準備をしていく』
と言った方が良いかもしれません。
つまりこれから起こるであろう現象に対応したビジネスを見つけるということです。
この記事は、時代を先読みして行動していくヒントになるかと思います。
目次
ニッチビジネスを見つけ・差別化をする5つの着眼点『これから起ころうとしている未来のニーズに対応する』編
1.人口構造の変化
この先日本では、確実に少子高齢化が進んでいきます。
現在の人口構造と出生率等を見ればこれから先の予想は簡単にできます。
人口構造の変化が与える需要は例えば、介護施設がそうですね。
高齢者の人口が増えるのは確実なので、その受け皿として介護施設は必要です。
しかし、介護施設の増加が高齢者の増加が追いついていないのが現状ですので急がなければならない課題であると言えます。
いずれにしても、人口構造の変化が市場、経済、政治、社会に与える影響は計り知れません。
これは、脅威であると同時にチャンスでもあります。
すでに起こることがわかっているので、それらに備える準備は十分にあるでしょう。
2.知識の領域
ここでの「知識」というのは、「知っていること」ではなく「成果をあげる能力」のことです。
技術そのものやその方法論を指します。
IT関連やバイオ関連などでは、日々新しいものが生みだされています。
例えば、自動車産業ではITやAIにより自動運転の技術が日々進化しています。
交通事故は、人間がいくら注意して運転していても起こるものです。
なので「注意しなくても事故が起こらないような車にしよう」
という発想の転換が自動運転の技術を日々進化させているのです。
それらを可能にしたのが「技術」です。
経営学の父であるピーター・ドラッカーは「技術は道具」と言っていますが、まさに技術は不可能と思われていたことを実現させるための「限界を超えるための道具」であると言えます。
3.他の産業、国、市場での変化
3番目は「他の産業、他の国、他の市場で起こっている変化」です。
ビジネスチャンスを見つける方法の1つとして、他の産業た他国で起こっている他人の成功を創造的に模倣するということがあげられます。
日本の明治時代や昭和の高度成長期の日本は、欧米のビジネスの成功を創造的に模倣して先進国となりました。
現在では、中国が急激に経済成長をしています。
これは日本や欧米の技術やシステムを創造的に模倣することで実現しています。
ポイントはまるまる模倣するのではなく自分の市場に合うように、大きさ、質、デザイン、販売単位、価格、提供方法などを一工夫するということです。
4.産業構造の変化
4番目は「産業構造の変化」です。
産業構造の変化に影響を与えるものとしては、社会構造(経済の発展段階の推移、グローバリゼーションの進展、人口構造の変化など)によるニーズの変化、素材革命、ITの進化等があります。
このような変化は、既存のビジネスモデルだけでは対応できません。
そこに新たなビジネスチャンスが発生します。
その変化への対応は、既存市場のシェアトップのいわゆる「強者」の利益に反するものであることが多いです。
なので、「産業構造の変化」は中小企業にとって絶好のビジネスチャンスになるのです。
5.企業内の変化
最後は「企業内部で起こっている変化」です。
新しい事業への進出、不採算事業からの撤退、機械やAIの導入による仕事の変化などにより、変化を求める人たちと、変化そのものや、仕事の仕方の変化を嫌う人または、変化に対応することができない人たちとの間に対立が起こります。
あるいは、企業のライフサイクル(創業期、成長期、成熟期、衰退期)によっても新たな対応が必要になってきます。
こうした変化への対応時または新しいことをはじめようとするときは、社内に必ず混乱が起こります。
その時は新たなビジネスチャンスと捉えることができます。
変化への対応は、既存の仕組みを革新させ次のステップへ飛躍するきっかけとなるのです。
参考文献 藤屋伸二著『ドラッカーに学ぶ「ニッチ戦略」の教科書』ダイレクト出版
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ニッチビジネスを見つけ・差別化をする5つの着眼点
をまとめると、
1.人口構造の変化
2.知識の領域
3.他の産業、国、市場での変化
4.産業構造の変化
5.企業内の変化
です。
この先の未来の変化に対応して差別化をするということは『先行者利益』と言う観点からでも大切なことですので、覚えておくと良いでしょう。
次回は、ニッチ事業の見つけ方③として『顧客を特定する』という視点から紹介していきたいと思います。
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