個人事業主・フリーランスが法人化するタイミングは?
個人事業主・フリーランスの方が売上が上がってくると、〇〇株式会社や株式会社〇〇など、法人化したほうが良いです。
そもそも個人事業主と法人はどう違うのでしょうか?
いつ法人化するのでしょうか?
この記事では、
・そもそも個人と法人はどう違うのか?
・個人の方がどのタイミングで法人化を検討していくべきなのか?
・個人事業主・法人どちらでの起業がオススメなのか?
ということをお伝えしていきます。
目次
そもそも個人と法人はどう違うのか?
個人事業主と法人は何がどう違うのでしょうか?
※ここでの法人は一般的な『株式会社』を想定して解説していきます。
・基本的な考え方
個人事業主・・・自分1人
株式会社・・・自分と法人という別個違う存在がいると考える
法人は、法の人と書きますので、自分とは違う存在がもう1人いると考えてください。
その方が税金面や法律面などで理解しやすいです。
そして株式会社は株主のものです。
上場会社ではない場合は取締役=株主である場合がほとんどです。
株式会社では、意思決定の最高機関は株主総会です。
その決定に基づいて業務を執行するのは取締役です。
・売上の考え方
個人事業主・・・売上として入ったお金はすべて個人に帰属する
株式会社・・・売上はすべて法人に帰属する
個人では売上はすべてその個人が得ますが、株式会社では相手との取引の主体はあくまで法人です。
しかし、法人は手も足もなく頭も口もありませんよね。
なので上記にも書きましたが通常『株主』が代わりに意思決定をして取締役が業務を執行するのです。
上場会社以外では、株主=取締役であることが多いです。
そしてその報酬として売上の一部を取締役は『役員報酬』として給与を得ます。
・税金の考え方
個人事業主・・・個人の所得金額に対して『所得税・住民税・個人事業税』がかかる
株式会社・・・法人が最終的に残った利益に対して『法人税・住民税・法人事業税』がかかる
両者とも売上が1,000万円を超えた翌々の年度、期に消費税がかかる
個人の方が法人化を検討するの節税効果を期待してされる事が多いのではないでしょうか?
これは、「いくら以上所得があれば法人の方が有利」という単純な話ではないので、この手も話はややこしくなりがちです。
総合的に考えると目安としては、個人事業で収入から支出を引いた『所得』の金額が500万円になったあたりから税金面で法人化する恩恵が受けられると思っておいてください。
ちなみに僕にようなコンサルティング型ビジネスは在庫もなく固定費などの経費も少ないので、売上ベースでだいたい700万円〜800万円くらいになると法人化を検討するようになります。
もちろん人によって考え方は違いますが・・・。
・費用面
個人事業主・・・開業のための費用はかからない
株式会社・・・設立費用がかかる。赤字でも、住民税の均等割がかかる
個人の場合は開業において特別費用はかかりません。
法人になると、設立費用がかかります。
だいたい25万〜30万円見ておけば良いでしょう。
そして、個人の場合は赤字だと税金はかかりませんが、株式会社になると赤字でも住民税がかかります。
個人の方がどのタイミングで法人化を検討していくべきなのか?
結局のところ、現在個人事業主の方はどのタイミングで法人かすれば良いのかということですが、答えは『節税効果がある所得になったら』ということになります。
私のような、在庫がなく固定費が少なくて済む『コンサルティング型ビジネス』であれば、売上で700万円〜800万円あたりから法人化による税金面でのメリットを享受できるでしょう。
そして、個人より法人の方が信用があるとされています。
それはなぜでしょうか?
それは、「法人の方がしっかりしてそう」という根拠のない理由からです。
お金を貸す立場の銀行でも「株式会社だから信用がある」ということにはなりません。
あえて理由をあげるとすると、昔は会社を設立するためにはまとまった資本金がある程度必要だったから資本があるところは信用があるというロジックだと想像されます。
しかし、現在は資本金が1円からでも設立することができます。
なので「株式会社=資本がある」ということにはなりませんよね。
ただし、本質的には信用度は個人だろうが法人だろうが関係ないのですが「法人化しなくても良いくらいの売上なんだな」ということにはなってしまいます。
少なくともコンサルティング型ビジネスをされている方は、年間売上で7、800万円あたりで法人化のメリットが享受できることが多いのでぜひ法人化できるようにしましょう。
個人事業主・法人どちらでの起業がオススメなのか?
今から起業してビジネスを始める人は、個人事業主と法人どちらが良いのでしょう?
『費用面で最初は個人事業主から開業し、税金面で法人化のメリットが享受できるくらい売上が増えてきたら法人にする。』
というのが僕が上記で書いてある内容であり、教科書的な答えです。
しかし、ここはあえて最初から法人を設立することをオススメします。
なぜなら、次の3つの理由からです。
①個人のお金と会社のお金を明確に区別でき管理しやすい。
②設立費用や赤字でもかかる税金、社会保険など費用がかかるのでやらざるを得なくなる。
③あまり関係ないとはいえ年配の方との取引の際には、信用性がある。
このうち大きいのは、①と②です。
①については、個人事業主でも管理をすることはできますが、法人だと口座や所得の主体が別なので管理が比較的やりやすいです。
個人の方で、プライベートに使うお金も事業に使うお金も一緒になって結局いくら稼げているのかわからず、ごちゃごちゃになってしまっている方がたまにいますがそれでは経営とはいえません。
②については、法人の方が費用がかかります。
設立費用もそうですが、毎月社会保険や厚生年金を支払っていかなければいけません。
個人も年金や健康保険を支払わなければなりませんが、法人は個人に比べその費用が多いです。
そして、たとえ赤字でも税金がかかってきます。
以上から、起業初期時に自分を鼓舞するためにも最初から法人を設立することをオススメしています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
個人事業主から法人にするタイミングについては、
コンサルティング型ビジネスであれば、年間売上700万円〜800万円あたりから税金面での法人化によるメリットを享受できることが多い
そして、これから起業しようとしている人は、
①個人のお金と会社のお金を明確に区別でき管理しやすい。
②設立費用や赤字でもかかる税金、社会保険など費用がかかるのでやらざるを得なくなる。
③あまり関係ないとはいえ年配の方との取引の際には、信用性がある。
この3つの理由から最初から法人を設立しビジネスをしていくことをオススメしています。
これは様々な考え方があるかと思いますので、一意見として参考していただけたらと思います。
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